(どうでもいい私のこと)
「書くとは裏切る行為である」というアニー・エルノーやジャン・ジュネ、ピエール・ブルドゥーなどの実存についてもう一度、考えてみたいと思う。このままだと何か立派にも文章を書き始めてしまいそうなのだ。でも何かやはり書くということに対して階級離脱(吉本隆明)ということを考えざるを得ない。というよりも、書くことになるとしてもその前に一回それについて考えてから書かなければならないような気がすごくするのだ。
書くということが日常的にあった作家にいつも私は距離を感じ、疎外感を覚える。アニー・エルノー、ジャン・ジュネ、ピエール・ブルドゥーは、同じところから出発したのかなと思えて、それらの作家のことを考えると安心感を感じる。
『平成転向論』
小峰ひずみ(1993-)さんの著書に、今運動を論じる文体を見た。これができたのか。すごい。
線路の外の風景
苛立って決められて歩くのが悔しかったんだ。
何も疑わずにレールをただ素直に進んでいく娘たちがぬるく見えた。
あああれから紆余曲折をえて。
こころは今どこにあるの。
......とても分かる。
名著だ(『超人 ナイチンゲール』栗原康)
『超人ナイチンゲール』(2023,栗原康,医学書院)を読んでいる。今、半分くらいまで来たが、とてつもなく面白くて興奮しています。シモーヌ・ヴェイユや中井久夫、ヴァージニア・ウルフなども出てきて、まとめ方と盛り込み方がすごく上手い。
自然災害に作物の病害。予測不可能なことが不安でたまらない。あたらしいことに適応できずに、もっとがんばらなくちゃっと、いままでやってきたことに執着してしまう。p.118
ストーリー調の語りがとても読んでいて楽しく、間に出てくる思想的なまとめもとても勉強になって、ケアの本として素晴らしいです〜