2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧
吉本隆明『擬制の終焉』(現代思潮社、1962)と『自立の思想的拠点』(徳間書店、1966)とが、私がずっと注目してきた吉本隆明の政治的著作だ。『擬制の終焉』には、「擬制の終焉」、「前衛的コミュニケーションについて」、「葬儀屋との訣別」など、『自立の思…
幾らかの詩人は私にとって神であることをやめてしまった。未だ神であるのは歌手Mと思想家Y...。
実存的にインパクトを受けた小説の中の一つ、『ある女』(アニー・エルノー)をもう一度読んだ。やっぱり素晴らしかった。私にとってのみ。出身階層からの離脱ということを真に考えたフランスの小説家、アニー・エルノー(1940-)の思考様式を範とする、Ernauxia…
分かってもらえる自信がない。けど、書く。吉本隆明の言っていることを分かっている人はいるのか。アニー・エルノーやピエール・ブルドゥーが言うフレーズを、私以外に分かる人はいるのだろうか。アニー・エルノーも、ブルドゥーも、分かってもらえないこと…
「書くとは裏切る行為である」というアニー・エルノーやジャン・ジュネ、ピエール・ブルドゥーなどの実存についてもう一度、考えてみたいと思う。このままだと何か立派にも文章を書き始めてしまいそうなのだ。でも何かやはり書くということに対して階級離脱(…
吉本隆明の『共同幻想論』はさっぱり分からないが、はっと分かる瞬間がある。誰かと話すとき、その人と二人でいるときにその人に話そうと思うことやその人との関係というものと、3人以上(=社会)で話すときとの間に、私だけが感じる決定的な差異を感じざるを…
小峰ひずみ(1993-)さんの著書に、今運動を論じる文体を見た。これができたのか。すごい。
精神分析の抵抗。最も重要なテーマ。工藤顕太『フロイトの抵抗 終わりのある自己分析と終わりのない自己分析』(『思想1180号』) そろそろ詩的散文か詩を書かざるを得ないほど詩というものへの欲望が高まってきているかもです。
苛立って決められて歩くのが悔しかったんだ。 何も疑わずにレールをただ素直に進んでいく娘たちがぬるく見えた。 あああれから紆余曲折をえて。 こころは今どこにあるの。 ......とても分かる。
吉本隆明の核心は、絶対的な寛容思想ということにつきる。倫理的な責めに対して全面的に寛容。『吉本隆明全質疑応答II』(論創社)に、障害者との対話が収録されている。このかなり劇的な対話の場面が、吉本のすべてを凝縮していると言ってもいいと思う。
『超人ナイチンゲール』(2023,栗原康,医学書院)を読んでいる。今、半分くらいまで来たが、とてつもなく面白くて興奮しています。シモーヌ・ヴェイユや中井久夫、ヴァージニア・ウルフなども出てきて、まとめ方と盛り込み方がすごく上手い。 自然災害に作物の…
茉莉花吉本隆明名篇選(2023•12•1)「「四季」派の本質」、「情況とはなにかI 知識人と大衆」(既出)、「前衛的コミュニケーションについて」(既出)、「転向論」、「芥川龍之介の死」(既出)、「日本のナショナリズム」、「想い出メモ」