すみれ(菫)

吉本隆明/詩/大正炭鉱闘争/共産主義者同盟叛旗派/

吉本隆明「前衛的コミュニケーションについて」

吉本隆明で、さしあたり読むべきものがあるとしたら、『共同幻想論』でもなく、『言語にとって美とは何か』でもなく、まずは「前衛的コミュニケーションについて」(1961,『吉本隆明全集6』に収録)だ。当時の革共同を頭とする「前衛」主義者に対する完膚なきまでの批判が展開されている。これさえ読んでおけばほとんど吉本隆明の核心は掴めるのだが、ほかにも数点挙げるとしたら「情況とはなにかI 知識人と大衆」(1966)と、「日本のナショナリズム」(1966)だろう。